ゴールデンの女の子、ナナを保護しました。
11歳、33キロ。
大人しくて、誰でも大好きな、ザ・ゴールデンです。
ナナがいるから施設に行けない
飼い主だったご家族が亡くなり、残された愛犬をおばあちゃんが一人で世話をしていました。
33キロのゴールデンを90歳代の女性が一人で。大事にしてもらっていたと思いますが、やはりできないこともたくさんありました。
近所の人の、知人の知人という細い糸を辿って、ハピラブにナナの話が届きました。
足に大きな腫瘍がありそうなこと。散歩には連れて行けず、ケージの中でほぼ過ごしていること。おばあちゃんはナナがいるために施設行きを断っていること。
送られてきた写真は、ケージの中でした。

腫瘍も気になりましたが、それ以上に、ケージの中の沈んだ顔が心を打ちました。
7月19日、ナナはハピラブに来ました。
笑顔を取り戻して
プニプニでピンクの肉球と、真っ黄色の耳の中。歯も汚れていて、歯槽膿漏が進行していました。
そして後ろ足には、こぶし大の腫瘍をぶら下げていました。

でも初日から笑顔を見せてくれました。笑うと、とても可愛い子です。

預かりさんのおうちは大型犬の多頭飼い。
たぶん一人っ子で育ったナナでしたが、みんなに囲まれているうちに笑顔を取り戻し、群れの一員となりました。

遊びに来たゴールデンドゥードゥルに「遊ぼう遊ぼう」としつこくして、怒られたりもしています。

来たばかりのころは、1日が終わるとペタンコに疲れていました。
それが、段々と体力もついてきました。

後ろ足の爆弾
ナナの左の後ろあしの付け根には、こぶし大のしこりがあります。
良性と聞いていましたが、エコーでは肉腫という診断でした。

胸のレントゲンでは、肺への転移はなし。
血液検査も、貧血なし、白血球も問題なし。
細胞診では、いろいろな細胞が混じっていて確定はできないけれど、良性ではない、とのことでした。

筋肉を巻き込んでいるので、取り切ろうとすると断脚が避けられないかもしれません。
脾臓にも気になる影があって、こちらは経過を見ています。
歳も歳です。
手術に踏み切るかどうかは、慎重にならざるを得ません。
長い時間は、残されていないかもしれません。
「なにより楽しそうなんです。はしゃぎ過ぎて、先輩たちに怒られてるけど(笑)」
「ナナ、笑ってるから、いいんじゃないかな このかんじで」
そのとおりだと思いました。
ケージの中で過ごしてきた年月のあとに、
散歩があって、ごはんがあって、叱ってくれる先輩がいて、一緒に寝る仲間がいる。
きっといま、これまでの犬生でいちばん楽しいはずです。

ナナを預かってすぐ、おばあちゃんは入院されました。
「ナナちゃんの気掛かりが減って入院できたので、本当に助かった」とご家族から伺いました。
ナナが手を離れたことで、救われた人もいます。
預かりさんが足りません
皆様に、こういう子がいることを知っていただきたいと思いました。
飼い主さんが年を取り、ご家族が亡くなり、悪気なく手が届かなくなって、ケージの中で歳を重ねていく犬がいます。
そして年を取るほど、里親さんを探すのは難しくなります。
そして、犬がいるために入院や施設に踏み切れない方も、たしかにいます。
保護のご相談は増えつづけています。
でもいま、預かりさんが足りません。すでに数件、お断りせざるを得ませんでした。
幸いハピラブには、資金を支えてくださる方がたくさんいます。
しかし今、圧倒的に足りていないのは預かりボランティアです。
預かりは、一生を引き受けることではありません。
次の家族が決まるまでの、あいだだけです。

ナナには、その場所がありました。
笑顔のかわいいナナに、穏やかで楽しい時間が続きますように。
ナナのプロフィールはこちらです。
ナナの毎日を、見守ってくださいね。
